「好き」を仕事にするってどうやって?〜お好み焼き、BBQ、司会に共通すること〜

南区出汐「お好み焼きヒバゴン」のとっても陽気な店主はわたしの高校の同級生。
高校生の頃から、彼の周りでは常に誰かの笑い声があって、クラスの分け隔てなくいろんな人となかよくなれる人でした。
高校を卒業し、学生の頃からお好み焼き屋さんで修行をはじめ、2013年に「お好み焼きヒバゴン」を開店します。
お好み焼き屋さんを経営する傍ら、年に一度は100人を超える大規模なBBQ大会の開催、20件近くの結婚式の二次会司会など、今も彼の周りにはたくさんの人が集まっています。
一見つながりがないように見える「お好み焼き」、「BBQ大会」、「結婚式の二次会」。実は、3つすべて「好き」と思うことをやった結果なのだそう。
だからこそ、すべてに嘘や建前がなくて、常に等身大の彼が感じられるのかもしれません。
今回は、そんな陽気な山本くんとお話をしてきました。 
もちろん、おいしいお好み焼きを食べながら。

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店主にそっくりのマスコットキャラクター。ん?どこかで見たことある顔…?

この仕事じゃないと話せない人たちがいる

ーちわ~す。今日はよろしくお願いします。

はいよ~、そこらへん座って~
(お店には、2組のお客さんが既にいました。親子連れと山本くんの幼なじみさん。)

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華麗にヘラを操る山本氏。Tシャツは母校のバスケ部Tシャツ。

ー20代でお店を出すのは、すごく勇気のいることだと思うんだけど、この仕事で生きていこうと思えたきっかけはなんだったん?

高校卒業して、短大に通っとる時にお好み焼き屋さんでバイトを始めたんじゃけど、この仕事はいろんな人といろんな話ができて、それが楽しかったんよね。
特にお好み焼きは鉄板がお客さんの前にあるから、お客さんと話す時間も長い。もともと人と話すこと、誰かと楽しい時間を過ごすことが好きだったから、自分にはすごく合っとるなと。
本当は保育士を目指して短大に通っとったけど、本気でお好み焼き屋になろうと思って短大を辞めて、計8年間修行したんよ。

ー高校生の時も、山本くんの周りには常に人がいて楽しそうだったなぁ。

そう、高校の時から人を笑わせること、場を明るくすることは大好き。

ー堅実な仕事をしながら休日は友だちと楽しむっていう選択肢はなかったん?

そうなると時間は短いし、この仕事じゃないと話せない人がおるし、
何より実際修行しながら働いとる時はすごく楽しかったから、自然とお店を持ちたいと思うようになった。
開店してからは、高校の時には話さんかった人も来てくれたり、近くにあるテレビ局や大学病院の人とも話したりするようになったんよ。他の仕事してたら、話せない人もいたと思う。あと近いのもあって母校の先生が来るのも嬉しい。

正解のないことを決断していく

ー楽しいと思えることでも、大変なこともあると思うんだけど、何か大変なことってある?

日々そうじゃけど、何が正解かわからんことは大変。
小さなことから大きなことまで自分で決めるんだけど、
正解が自分のなかにも外にもないことばっかり。
何が正解かわからないから、あとになってこうしておけば良かったと気づくこともある。
でも、自分で決めた以上、その後に起きたことも責任を取っていかんといけん。
大変さでもあり、おもしろさなのかもしれんけどね。

ー自由には責任が伴うんじゃね。

うん。
あとは、立ち仕事で足腰が痛い(笑) 

ーアラサーだから、体も少しずつ気遣っていかないとね(笑) 

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お好み焼きができあがる。そばは半分。少食なもので。
他の人はもっと大きいのを食べていました。

毎年どんどん人が増えていくBBQ大会

ーBBQ大会、今年もするよね。去年は150人ぐらい集まったとか。
今年も多いん?

まだ集計してないけんわからんけど、今年もそれぐらいになりそうかな〜

ーそれだけの人が集まるってすごいわ〜。
はじめようと思ったきっかけはなんだったん?

2年前にお花見しようと思ったのがきっかけ。
どうせならたくさん集めてやったらおもしろいかもと思って、
お客さんや友だちに声をかけたら50人くらい集まったんよ。
それで、去年はもう少し大きくなったらいいなぁって、たくさん声かけたら150人になった。
準備は大変じゃけど、たくさん集めてやったら楽しそうだし、みんなが楽しんでいるのを見ると、自分も楽しくなるしこれからも続けたい。さすがに150人分の買い出しとかは本当に大変だったけど、達成感もすごい。

ー日々、忙しそうじゃけど、奥さん何も言わん?
それが、何も言わずに黙って支えてくれるんよ。本当にいつも助けられとる。
BBQでは、
プライズでBBQ大会用のリストバンドを作ってくれたりして、本当にありがたい。

ーすばらしいね。私もお嫁さんになったら見習いたいです。
去年は人見知りが炸裂して参加できんかったけど、今年は友だち連れて参加するね。

5年間でこなした結婚式二次会の司会は20件近く

ーそういえば、友だちの結婚式の二次会で司会よくやっとるよね。

うん。おとといもやったよ。

ー今までどれくらいやっとるん?

んーたぶん、20件弱くらいかな〜。
あんまり覚えてない(笑)

ー28才にしてその件数はすごい!全部友だち?

友だちじゃけど、高校の時は全然話さんかった人も頼んでくれる。
二次会の司会も楽しくってやっとることのひとつ。
喋るの好きだし、みんなが楽しそうなのを見るともっと楽しくなるんよ。

ーお好み焼き、BBQ大会、結婚式の二次会、全部「人と話すのが好きで楽しい」っていう山本くんの価値観でつながっとるんじゃね。
やっとることのなかに嘘がないから、たくさんの人が集まってくるのかなって思う。
これから挑戦したいことはある?

そうじゃね〜。今やっとることは続けたいね。
そのときどきで、おもしろいと思ったことを取り入れながらね。
それだけじゃなくて、いろんなことにどんどん挑戦していきたいなぁ。

 

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熱さとシュール具合が最高。すてき。大好き。

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ヒバゴン

広島県広島市南区出汐3-10-3

082-256-6139

 

思い切ってやってみたら 

目で見たり触れてみたりしないと、好きという感覚は現実味を帯びてこないものなのかもしれません。山本くんと話していて、目の前にあるものに対して抱いた感覚に正直に行動してきた人なのだなあと感じました。

好きなことを仕事にするとか、仕事が好きとか嫌いとか、いろいろ頭で考えるよりも目の前のことで判断してみる、思い切ってやってみると意外と道がひらけるものなのかもしれません。

山本くんにお話を聞いてみるのも、あと他にも小さなことから中くらいのことまで思い切ってやってみた4月〜GWでした。
やってみると、自分が思っているようなアクシデントは皆無で、本当に取り越し苦労すぎて、笑えるぐらいにポンポンと現実になっていって、想像できなかった感覚や感情が得られた。

やってみないとわからないことばっかり!